はちひき 2
それから二人の議論になりました。
しかし、けっきょく主人の負けになりました。
旅人が、
「おれが負けたら首をやる約束じやった。ところがおまえが負けた。
さあ、牛を八ひき出せ」
と主人にいいました。
「うん。負けた以上はしかたがなか。男らしく出すから。」
主人はこういってから、また、
「家の中じゃ八ひき渡せんから、おまえは雀のふみおった橋のところにあれ。
おれが八ひき出すから。」
そこで、しばらくしてから主人は一頭の牛に鉢をころころとひかせて、つり橋のところに来ました。
「さあ、八ひきじゃ。うけとってくれ。」
「そら、おまや、魚鉢じゃなかか。」
「いや、鉢をひいてきたから鉢ひきじゃ。この鉢をうけとってくれ。」
そこでまた議論になりましたが、今度は主人が勝ちましたとさ。
・・・これが屋久島ツアーで人気の屋久島に伝わる昔話、「はちひき」です。
とんちが効いてますね。